食品ロス削減に向けて
2014/12/2
食品ロス削減とは何?
日本の食料自給率(カロリーベース)は先進国の中で最低水準であり。約6割を海外に依存しています。 そのような中で、日本では年間約1,700万トンの食品廃棄物が排出され、本来食べられるのに廃棄される「食品ロス」は、年間約500~800万トン含まれています。
食品関連事業者にとって食品廃棄物の発生抑制は「もったいない」という時代の要請にかなう取り組みであり、コスト削減にも貢献する活動になります。
食品リサイクル法に基づく努力目標として農林水産省は平成26年4月より以下の26業種に対して食品廃棄物等の発生抑制目標値を5年で設定しました。
- 肉加工品製造業
- 牛乳・乳製品製造業
- 味そ製造業
- しょうゆ製造業
- ソース製造業
- パン製造業
- 麺類製造業
- 豆腐・油揚製造業
- 冷凍調理食品製造業
- 水産缶詰・瓶詰製造業
- 野菜漬物製造業
- 惣菜製造業
- すし・弁当・調理パン製造業
- その他、小売業・飲食店
食品メーカー、卸・小売店における商慣習
小売店などが設定するメーカーからの納品期限及び店頭での販売期限は製造日から賞味期限までの期間を概ね3等分して商慣習として設定される場合が多く、「3分の1ルール」と言われます。日本は平均で1/3以内となっており、先進国の中では高い数字になっています。例えば賞味期限が3ヶ月の商品について、メーカーは製造後1ヶ月以内に卸・小売店に納品する必要があります。これは食品ロス発生のひとつの要因とされ、フードチェーン全体での取組が必要と言われています。
国 | 納品期限(賞味期限ベース) |
アメリカ | 1/2 |
英国 | 3/4 |
フランス | 2/3 |
イタリア | 2/3 |
ベルギー | 2/3 |
日本 | 1/3が平均 |
食品ロス削減に向けた取り組み
賞味期限の年月表示化の試み
昨今、飲料大手メーカーや調味料メーカー、菓子メーカーなどは賞味期限が3か月を超える商品について年月表示への切替えを進めています。従来の洋数字のみの表記から漢字を含めることで消費者にわかりやすい期限表示を提供する事も期待できるとされています。これにより、賞味期限の間隔が広がり食品ロスを低減する事可能になります。