インクジェットプリンターライブラリー

バーコードの印刷方法

2023.11.01
2024.06.27

コンビニやスーパーの製品や商品などに記載されているバーコードやラベル、シール、2次元QRコードの印刷・印字には複数の方法があります。たとえば、インクジェット式やスプレー式、接触式、レーザー式とさまざまです。

この記事ではバーコードの印刷方法について紹介します。

バーコード印刷・印字方法

インクジェットプリンター方式

インクジェットプリンターは、液体のインクを使い印刷するプリンターです。一般的な家庭用のプリンターのほとんどがこのインクジェットプリンターになります。
また、バーコード印刷用のプリンターにも、インクジェットプリンター方式が多く採用されています。

インクジェットプリンターはインクの吹き出し口である「プリントヘッド」からインクが印刷対象物へ噴射され、バーコードやQRコードを印刷します。インクの吹き出し方式はさまざまです。

サーマル式

DOD(ドロップオンデマンド)式インクジェットプリンターの1つでインクの吹き出し方式の1つにサーマル式というものがあります。サーマル式とはヘッド部分でインクを加熱し、管内インクを気泡化させ吹き付ける印刷方法です。

サーマル方式のメリットは印字画素の高密度化と印字速度の高速度化です。サーマル方式では、プリンタヘッドの構造を比較的簡単に小型化しやすいため、ヘッドの集積率を高められるためです。一方でデメリットもあります。インクの熱劣化やヘッドの寿命が短いこと、ノズルの水分が蒸発し、乾燥によるノズル詰りなどがあげられます。

aplink

ピエゾ式

圧電素子(ピエゾ素子)を用いてインクを吹き付ける方法がピエゾ方式です。電圧を加えると体積が変化するピエゾ素子の特徴を利用しています。
ピエゾ素子をインクが充填されたユニットに装着させ、その体積変化によりインクに圧力をかけてインクを対象物に吹き付けるのです。

ピエゾ素子は電圧制御のため、インクの吹き付け量を高精度に制御でき、バーコードリーダーでの読み取りもしやすいです。
また、インクに熱がかからないため、高い耐久性も有する利点があります。一方で、ノズルごとにピエゾ素子が必要なため構造が複雑です。さらに、気泡が混入するとノズル詰まりが発生してしまいます。

aplink

バルブ式

バルブ式のバーコード印刷は加圧した液体をノズルから噴出させる印刷方式です。
電磁石の一種であるソレノイドを利用し、電磁バルブを開閉しインクの噴出を制御しています。

ピエゾ方式の印刷方法と異なりインクそのものを加圧するため、ノズルと印刷・印字対象物との距離を比較的長くできるメリットがあります。
一方でデメリットは印刷・印字品質です。インクの粒が比較的大きく多少粗い印刷・印字品質になってしまいます。

接触方式

接触方式は簡単に説明するとスタンプや文字や記号、数字を打ち抜いたステンシルボードをローラーなどのツールを用いて印刷・印字する方法です。
大きく分けて手押しと機械押しがあります。接触方式のメリットは比較的安いため、導入が容易です。

一方で、きれいな印字を続けるためには、インク量の制御や押し圧の制御を的確にしなければ読み取れない場合もあります。また、新しい文字を印字するたびにスタンプの作成が必要です。

レーザープリンター

レーザープリンターは、樹脂の粉であるトナーを熱で溶かして紙に定着させる印刷機です。
トナーが付く部分に対してレーザー光を使用するため、レーザープリンターとよばれています。高速印字が可能であり、印字も高品質であるのが特徴です。

バーコード印刷機能付きのラベルプリンタ

製造・物流現場で多く使用されています。持ち運びできるモバイル形式のハンディラベルプリンタもあれば、パソコンに接続して使用するラベルプリンタもあります。
パソコンからバーコードのデータ登録やラベル発行を実施する場合、エクセルや無料のバーコード印刷ソフトなどを利用してバーコードを作成します。

レーザーマーカー

インクではなく表面に直接バーコードをマーキングする方法もあります。レーザー光を用いて材料の表面を溶かしたり、焼いたり、削ったりする方法です。
インクやシールなどと異なり、物質を直接変化させているためバーコードや印字が消えません。また、非常に細かい精度で印字できるため、比較的小さいサイズの製品にも適用可能です。

バーコード印刷(印字)の注意点

バーコードの印刷(印字)には次の二つの注意点があります。

クワイエットゾーンが必要

クワイエットゾーン

クワイエットゾーンとは、バーコードの左右にあるマージン(余白)です。
クワイエットゾーンはバーコードリーダーでの読み取り時の基準になります。そのため、空白が少なすぎるとバーコードが読み取れません。

バーコードの種類によってクワイエットゾーンの幅は異なりますが、正確なバーコードの読み取りのため、しっかりとクワイエットゾーンを設置する必要があります。

クワイエットゾーン

バーコードの色に赤はNG

バーコードの色に赤を使用してはいけません。多くのバーコードスキャナーは赤色のLEDやレーザー光を使用しているため、赤の光とバーコードの赤が同化してしまい、読み取りに支障が出てしまいます。
可能な限り、黒い色などを利用してバーコードを作成しましょう。

アルマークが提供するバーコード印刷・印字プリンター

アルマークはサーマル式やピエゾ式、バルブ式のインクジェットプリンターや接触方式、スプレー方式のバーコード印刷・印字機を数多く揃えています。
バーコード印刷・印字の対象製品や印刷・印字に求める精度によって、必要な印刷・印字方式は異なります。バーコード印刷・印字機の選択にお困りの際は、アルマークにご相談ください。

バーコード印刷プリンター一覧