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印字ミスの対策方法を紹介

2023.11.24
2023.11.24
印字ミス

印字は消費者の安全に直結する非常に重要なものです。そのため、ミスをしないこと、仮にミスが発生したとしても発見し対応することが求められます。

本記事では印字ミスが企業に与える影響やその対応策、アルマークが取り組んでいる印字ミス対策について紹介します。

なぜ印字が重要なのか

身の回りの食料品や生鮮食品には「賞味期限」や「消費期限」が印字されています。
印字はわたしたちが口に入れる食品の安全性を示す大切なものであり、見やすい表示や間違いのない正確な表示が求められます。

万が一、食品表示の印字間違いや印字欠けなどがあると、消費者への健康被害にもなりうるため、正確な情報を消費者へ正しく伝える手段として印字は重要なのです。

印字ミスの種類と発生件数

印字ミスの代表例は誤った内容を印字する「印字間違い」、正確に印字されない「印字不良」や印字の一部が欠けてしまう「印字欠け」などがあげられ、少なくない数の印字ミスが発生しています。

また厚生労働省の食品衛生申請等システム(https://ifas.mhlw.go.jp/faspub/_link.do)によると、届け出年月日が2022年1月1日から2022年12月31日の間で発生した食品表示法違反もしくは食品表示違反の恐れは400件以上と少なくない数の食品衛生法違反やその恐れが発生しているのです。

印字ミスが与える影響

回収した商品の回収・廃棄コスト

印字ミスした製品を自主回収する場合は、回収コストが発生します。
また、回収するだけではなく、印字のつけなおしや再包装を実施する追加費用も必要です。一方で印字の修正ができない製品の場合は、廃棄するケースもあり、廃棄コストもかかってしまいます。

ブランドイメージの低下

ヘッド移動装置

近年では食品衛生法の改正により、食品衛生法に違反した製品を自主回収する場合は、自治体を通した国への報告が義務付けられています。
報告された内容は消費者庁のリコールサイトに公開されるため、ブランドイメージに傷がつく恐れがあります。また、報道で大きく取り上げられた場合には売り上げの落ち込みも懸念されるのです。

このように印字ミスは費用面だけではなくブランドイメージにも影響してしまうため、印字ミスの防止が求められているのです。

ヘッド移動装置

印字ミスの発生理由

印字ミスの原因の一つはヒューマンエラーです。具体的には作業者の操作ミスがあげられます。印字装置の操作ミスにより、印字内容の誤った入力や印字ジョブの誤った選択をしてしまい、印字ミスが発生するのです。

多くの印字用のインクジェットプリンターは他のシステムと連携し、プリンターごとに個別の設定をしている場合も多いため、システムが複雑化する傾向にあります。
そのため、装置の操作が煩雑になり、オペレーターの操作ミスといったヒューマンエラーが発生してしまうのです。

一方でオペレーターが装置を正しく操作しても、印字不良は起こりえます。たとえば、印字面にゴミが挟まってたり、インクジェットプリンターのノズルが詰まったりと印字環境や装置の不具合による印字不良も当然考えられるのです。

印字ミスの対策方法

印字ミスは発生させないだけではなく、たとえ発生したとしても市場に流通する前に発見しなければいけません。
そのためには印字ミスが発生する原因を取り除いたり、発生した時点やその後の検査で印字ミスを見落とさないことが重要です。

装置の操作を簡単にする

ヘッド移動装置

印字ミスを減らすにはヒューマンエラーを減らさなければいけません。ヒューマンエラーが発生する理由の一つに、装置設定の複雑さがあげられます。
設定内容が複雑であるほどミスは発生しやすくなるのです。その対策は、設定の簡単な操作インターフェースの導入です。操作や設定が単純になるほどヒューマンエラーを防止できます。

一方で操作や設定を簡単にするだけではなく、バーコードスキャナーの利用によるヒューマンエラー防止方法もあります。プリンターとバーコードスキャナーを直接接続し、対象製品のバーコードを読み取り、自動で印字内容を切り替えます。
これにより装置の操作ミスを防ぐのです。

ヘッド移動装置

印字検査機で検査する

もう一つの方法が印字検査機の利用です。印字検査機とは製品やパッケージに印字された賞味期限や消費期限などを自動で読み取り、印字の有無や印字の欠け、抜け、印字間違いがないかを検査する装置です。

人の目で見落としたとしても、機械の目を利用して自動で印字内容の確認が可能です。
印字検査機はヒューマンエラーを防止するだけではなく、検査画像の保存もできるメリットがあり、万が一、印字不良が出荷した場合でも検査画像から発生状況の確認ができると同時に再発防止への利用も可能です。

アルマークが提案する対策方法

アルマークではソフト面とハード面両方の面から印字ミスの対策方法を提案可能です。
ソフト面ではQPiD(キューピッド)やQPiD Recordsを提供可能です。QPiDは工場内のさまざまの機種のプリンターや印字検査機と連携できるだけでなく、操作やデータも一括管理可能です。
これにより印字ミスや操作ミスなどのヒューマンエラーを防止します。

また、QPiD Recordsは段取り替えや印字内容の一括変更も可能です。これにより、段ボール印字など印字箇所が多い場合でもケアレスミスを防止します。

また、ハード面では印字検査機もご用意しております。エントリーモデルではインクジェットで印字した文字の有無、汚れ、欠けを検出できます。また、一定のワーク形状であれば、基本ワークを8回程度通過させる事で検査内容を更新できるティーチング機能も有しています。

このようにアルマークではソフトウェア及び印字検査機を利用した印字ミス対策方法を提案可能です。印字ミスの対策にお困りの方は、わたしたちアルマークへお声がけください。